*初恋*

スポンサー広告

スポンサーサイト

 
 My Knight -Several years after- 拍手お返事(11/18~11/19分)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



もくじ   3kaku_s_L.png   スポンサー広告
*Edit   

「バカップル」
バカップルライフ

バカップルの同窓会 -F組編-

 
 My Knight -Several years after- 拍手お返事(11/18~11/19分)
A組やったらF組だってやらなきゃ!ってことで、F組編です。
まあ、バカップルシリーズに入ってるくらいなので相変わらずですが、お時間がありましたら…。



バカップルの同窓会 -F組編-



 今から約一ヶ月前、同窓会を知らせるハガキが届いた。
 どれどれ…ああ、幹事はじん子と理美なのね。そういえば、夏休みくらいにそんなことを言っていた気もする。
 お誘いがあるのは11月21日。
 あたしと入江くんの結婚記念日だ。
 悲しいけれど、どうせ入江くんは何も考えてないよねぇ…けど、だからってあたしまで黙ってることはない。
 実はお義母さんと、ホテルで甘いひと時をってプランを企画しているのだ!
 もちろん当日までは内緒なんだけどね。
 んー、でも同窓会か。こっちも捨て難いなぁ。どうしよっかな。


            **********


「あれ?琴子、来たの?」
「やっほー」

 渋谷のとある居酒屋。あたしは同窓会の開かれるそこに、ひょこっと顔を出した。
 幹事として受付をしていたじん子と理美が、驚いている。
 二人は今日があたしと入江くんの結婚記念日だって知ってるから。けど、二人はすぐににやっと笑った。

「まーねー、あの入江が素直に結婚記念日なんてやるわけないし?」
「そうそう」
「うっ…いいの、入江くんだって道玄坂のとこで同窓会なんだもん」

 これは本当。
 入江くんにハガキを見せたら、A組も同じ日に渋谷でやると教えてくれた。
 それで、入江くんも出てくれたら二人で渋谷に出られるし、帰りは一緒に帰ればデートっぽくなるからってお願いしたのよ。
 入江くんが出るなんて珍しいけど、そういう学生らしいことをするのも悪くないし。
 そうしてくれるなら、あたしもF組の方に出ようって思ったんだよね。


 会場となった個室に入ると、そこには懐かしく…ない面々が並んでいた。
 F組の場合、付属の斗南大学文学部に上がるのがほとんどだから、見慣れ過ぎてて新鮮味がないんだよね。なんせ文学部は大学のF組と言われているくらいだし。
 それでも同窓会なんてやっているのは、F組が元々そうしたお祭り好きな性格であることと、一応卒業5年という節目だからだろう。
 うん、みんないる。金ちゃんまでお休みをもらって来ているくらいだ。

「よ~、琴子、こっちやでぇ~」

 こっちや!と手招きされて、あたしはそっちへ行った。
 昔、みんなで入江くんに勉強見てもらったっけ。そんな苦労を乗り越えてきたからか、今年のF組は例年のF組に比べて団結力が強いらしい。
 なんだか肩組んで歌でも歌いだしそうな雰囲気ね。
 とりあえず生ビールを頼み、あたしは金ちゃんの隣に座った。

「なんや琴子、入江はええんか?」
「入江くんも同窓会なの。渋谷にいるよ」
「はん、A組もかいな」

 金ちゃんが鼻を鳴らす。
 あたしと金ちゃんがそんな話をしていると、ずいっと他の人が割り込んできた。

「ねえねえ、相原さん!入江くんとの結婚生活聞かせてよ~」
「俺も聞きたい!」
「あたしも!」

 う、うわ……なんでみんな、そんなことに興味あるの!?
 ずずいっと迫る顔、顔、顔。しかもどれも、目が爛々と輝いてる。
 あたしは思わず仰け反ってしまった。

「いや、そんな聞かせるほどのことは…」

 ない…よね?多分。男の子と付き合った経験が少ないあたしには――女のプライドにかけて、付き合ったことがないとはちょっと言いたくない――普通の恋愛経験を語ることすらできないのに、結婚生活が普通かどうかなんてわかるはずがない。
 でも、目の前のクラスメートにはそんな言い訳は通用しないみたいだ。

「じゃあさ、エッチは週にどれくらい!?」
「はあ!?」
「入江さんってそーゆーの興味ないっぽいからなぁ」
「俺週一に100円~」
「じゃあ、あたし週二に100円~」

 賭けるの!?
 っていうか、どれもハズレだし……。
 あたしは思わず思い出してしまい、恥ずかしくなって俯いた。
 丁度そこに、予定されていた出席者が全員来たということで、会が始まっても入口にいた幹事の二人が戻ってきた。
 そして、話題が何かを聞いてニヤッと笑う。
 理美がふふん、と人差し指を立てた。

「あたし、毎日に100え~ん!」

 まさかぁ、と笑いが起こる。いえ…そのまさか、デス。
 でもそうは言えなくて、あたしは視線を彷徨わせた。ところがそのあたしの態度で、どうやら答えがわかってしまったらしい。なんで??

「うそ、ホントに毎日なの!?」
「すげぇ…」

 いや、感心しないでよ…恥ずかしい!
 もうこれでこの類の質問は終わったと思ったら、逆にこれで火がついてしまったみたい。お酒も入ってるから余計だ。
 あたしはいつのまにか、周囲をクラスメートに囲まれていた。

「一晩、何回?」
「え……や、やだ言わないよ、そんなの!」
「じゃあ頷くだけでいいよ」

 そう言われて、あたしは口を噤んだ。う、頷くんだって駄目なんだから。絶対バレないようにするもん。
 と思ったんだけど。

「じゃあ、まずは1回」

 ふーんだ。そんなんで済むならあたしだって楽なもんよ。

「2回」

 少ない時ね。

「3回」

 平均ね。

「4回」
 
 ……休日前ね。
 って、は!!!!!
 あたし、今口に出してなかった!!??

 慌ててみんなを見ると、何とも言えない顔であたしを見つめていた。なんていうんだろ…24の瞳体感中?
 いや、そのお話自体は読んだことないから知らないんだけど、そんな感じの数の視線があたしに向けられているのよ。
 そしてその直後、わっ!と場が沸いた。
 
「すげぇ、毎日してて平均3回!!」
「さっすが、天才は夜も違うんだな!」
「琴子すご~い!よく相手しきれるねぇ!」

 なんか、褒められてるはずなのに全然嬉しくなーい……。
 もう、あたしのバカバカ!どうして思ったことを口に出しちゃうのよぉ~(泣)!
 
「おのれ入江!俺の琴子にすけべぇかましやがって!」
 
 金ちゃん、その言い方も嫌だよ…。
 他のお客さんから苦情が入りそうなほど盛り上がる室内から逃げ出したいと思った時、上手い具合に携帯が目に入った。
 これはもう、入江くんをダシに逃げるしかない!
 あたしは携帯を鷲掴みにすると、慌てて部屋を出た。
 ざわざわとしている居酒屋だけど、それでも静かなところを選んで電話をかける。

『よぉ』
「入江く~ん!」
『なんだよ、随分盛り上がってんな』
「うん、そうなの…A組はどう?」
 
 まさか、あたし達の夫婦生活を肴にされてたなんて言えない。
 あたしはなんでもない風を装った。

『別に、普通。そんな馬鹿騒ぎするようなメンツじゃないし』
「そっか、そうよね」
『それより、こっち時間通りに終わりそうだけど?』
「あ、そうなの?じゃあ、あたしもあと少ししたら出るよ」
『…なあ、お前こっち来れる?―――って店なんだけど』
「そのお店なら知ってる。道玄坂の途中にあるお店でしょ」
『そう。じゃあ、着いたら連絡してくれ』
「うん」

 なんだろ、入江くんが来いって言うなんて珍しいな。
 あたしとしては、願ったり叶ったりだからいいんだけど。
 もしかしてA組の人たちに、俺の奥さんって紹介してくれるのかな?あたし、奥さんって響き好きなんだよね♪
 あたしはうふふ、と笑いながらみんなのところに戻る。
 あたしが席を離れたことで、みんな散ってるかと思いきや、まだまだ揃ってる…なんで?

「電話、旦那から?」
「うん。あっち終わりそうだから、来ないかって」
「へぇ~」

 …?
 なんでみんな、目がきらりーんっ☆て光るの?
 わからないけど、とりあえず、あたしは入江くんのところに行かないと。
 あたしはじん子と理美のところに行って、途中だけど帰ることを告げた。会費は最初に払ってるから問題ない。
 二人は残念そうにしてくれたけど、まあ、どの顔ぶれも会おうと思えば今でも会える顔ばっかりだから、あんまり惜しむ気がしない。
 あたしはお義母さんが選んでくれて、入江くんが「いいじゃん」って褒めてくれた白いコートを着込んで、店を出た。



         **********




 お店は知ってるから、すぐ着くことができた。あたしのいたお店から、歩いて10分もかかっていない。
 お店の前で待ってると邪魔になるし、A組の人たちの中には、入江くんに付いて歩いてたあたしのことを良く思ってない人がいたのも知ってるから、少し離れた電柱の影で待つことにした。
 入江くんに着いたことを電話で告げて、白い息を吐き出す。
 寒いけど、入江くんを待つと思えばどうってことない。
 やがて、がやがやと見たことのある人たちが出てきた。A組の人たちだ。渡辺さんもいる。
 入江くんの周りには、案の定女の子がたくさんいて、引き止めていた。
 けど、入江くんはそれを振り払ってあたしのことを見つけてくれる。
 渡辺さんもあたしに気づいたみたいだったから、あたしはぺこりとお辞儀をした。
 でも気づいたのは、渡辺さんだけじゃなかった。

「やだ、相原さんじゃない?まだ入江くんにつきまとってる…ストーカー?」
「キモくない~?」

 そんな声が聞こえる。
 …ふんだ、違うもん。奥さんだもん。
 そう思うけど、やっぱりそんな風に言われてしまうと悲しい。
 少し顔が曇ってしまったけど、入江くんがあたしの前に来たから、あたしはそれを隠した。
 そんなことで傷ついたって、思われたくなくて。
 けど、バレバレだったのかな。あたしが隠したいと思ったことって、なんかことごとくバレちゃうみたいだ。
 入江くんは電柱の影にいたあたしを引っ張ると、すっぽりと腕に抱え込んだ。
 温かい。

「悪い、待たせた」
「ううん、大丈夫。さっき来たところだもん」
「…ばーか、騙されるかよ。こんなに冷たくして」

 本当だよ。だって、30分も待ってないもん。今日が寒すぎるのよ。
 そう答えると、入江くんは目を細めて笑って、あたしの顔を両手で包んだ。冷たかった頬が、入江くんの手のぬくもりでじんわりと温まる。
 今日の入江くんは随分優しいな。そう嬉しくなった矢先。

「ん…っ!?」

 キスされた。
 それも、重ねるだけじゃなくて、入江くんの教えてくれた恋人のキスの方!
 ちゅっと音を立てて離れては重なって、あたしの体から力が抜けていく。
 みんながいるのに、とか、渋谷のド真ん中なのにとか抗議しても、無駄だった。
 ようやく入江くんが唇を離してくれたときには、あたしは全然力が入らなくて、入江くんの腕に支えてもらわないと立っていられない状況だった。
 もう!F組のみんなといい、入江くんといい、どうして今日はこんなに恥ずかしい思いを何度もしないといけないの!?
 そう思うと無性に腹が立ってきて、あたしはぷいっとそっぽを向いた。
 入江くんがくっくっと笑っている。

「琴子、機嫌直せ」
「……ふんだ」
「そっか、残念だなぁ。せっかく結婚記念日だから、二人でゆっくりしようと思ってたんだけどなぁ」

 な、なんですって!?

「キャンセル…」
「や、しちゃダメっ!」

 怒ってたはずなのに、あたしは思わず入江くんにしがみ付いてしまった。
 入江くんが意地悪そうに笑う。楽しそうって言うべきなのかな。
 
「お袋が出かけに言ってた。お前と企画したんだろ?ロイヤルホテル」
「…うん」
「せっかくお前が考えてくれたんだもんな。行こう?」
「……うん!」

 優しく言われて、あたしは思わず目が潤んでしまった。
 同窓会を勧めたのは自分なのに、それがあっさりと承諾されたことで、二人の記念日よりも同窓会が優先されたように思ってた。
 勝手な話だけど、わかってたはずなのにって悲しかった。
 そんな、どこか寂しく思っていたあたしの心が、入江くんの言葉でみるみる満たされていく。
 入江くんはタクシーを止めると、あたしを先に乗せてくれた。
 すぐに乗ってくるかと思いきや、ドアに片手をかけた状態で振り返っている。
 どうしたのかな?

「言い忘れてたけど、琴子は俺のもんで、俺が手取り足取り教えてやったから処女じゃない。それと、可愛いのも俺のためだから」

 な、なんですって!?
 入江くん、一体何の話をしてたの!?
 A組の人たち、頭いいって自慢してたのに、もしかして話してたことってF組のみんなと変わらないの!?
 あたしはあんぐりと口を開け、それからさすがに真っ赤になって入江くんに怒った。

「な、なんてこと言うのよ!」
「事実だろ」
「な、そっ…!!」

 タクシーのドアが閉まる。
 運転手さんはプロだから何も思ってない…と願いたい。バックミラー越しに視線を感じるけど…。
 入江くんは飄々とした顔で座っていて、あたしは真っ赤になって俯いて。
 ああもう、きっと今日の占いは最下位だったんだわ。ちゃんと見ておけばよかった。
 タクシーがロイヤルホテルに滑り込むまで、あたしは顔を上げられなかった。



 ホテルについたらご機嫌が直っちゃったのは、入江くんが優しかったからじゃないもん。
 夜景が綺麗だったからだもん。
 


 …入江くんのバカっ!
 でももっとバカなのは。


「すげー…入江さんて、羞恥心ゼロだったんだ…」

 こっそりあたしの後をつけてきて、一部始終を隠れてみていたF組のみんなだけどね!!


 END




琴子視点で、F組ver.を。
この後、ホテルに行ったらどうなってるか~とピーチ様からの拍手にあって、ぽちぽち書いてみたらバッチリ裏行きとなりました(笑)
カギ付きばっかじゃん…とアップを躊躇っています……どうしよう…orz
関連記事

総もくじ 3kaku_s_L.png 【バカップル】
もくじ   3kaku_s_L.png   バカップルライフ
*Edit ▽CO[2]   

~ Comment ~

 

” A組の人たち、頭いいって自慢してたのに、もしかして話してたことってF組のみんなと変わらないの!?”
その通り!人間考えてることも、することも一緒なんですよねぇ。今回も楽しいお話有難うございました。

>BLUE様 

そうなんですよね。どれだけ頭がよくたって、同じ人間ですもの(笑)
興味があることなんて、そんなに変わるわけがないんですよねぇ。
楽しんでいただけてよかったです♪
管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
  • 【My Knight -Several years after-】へ
  • 【拍手お返事(11/18~11/19分)】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。