*初恋*

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「二次創作」
前後編

マシュマロガール-前-

 
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マシュマロガール-前-


※このお話には、女子の間でありがちな(?)スキンシップが出てきます。
同性愛的なものではありませんが、苦手な方はこの先を見ないでくださいませ。

※最初『温泉にて』というタイトルでアップしましたが、どうもしっくりこなくて変えました(汗)。
内容は全く同じです。ごめんなさい!







 裕樹と好美が恋人として改めてお付き合いすることが決まった年の、春休み。
 
「今年はみんなで温泉に行くわよ!!」

 …という、あまりにも突然な紀子の企画が持ち上がった。







 重雄はお別れ会や年度末の飲み会が建て込み不参加となってしまったが、それ以外のメンツは強制参加である。
 これには、直樹と旅行したくてもなかなか叶わない琴子は喜んだ。
 涙を流して紀子の手を握り「ありがとうございます、お義母さんっ」と感謝しまくりだ。
 今回の旅行は急と言えば急なこともあって、箱根で一泊。
 琴子と直樹の休みに合わせてくれるというので、琴子は色々根回しして――そりゃもう、直樹が呆れるほどに――何とか重樹と、学生である裕樹と好美が無理なく来られるよう、週末の休みを確保した。
 そうして訪れたのは、箱根の一流旅館。
 決して重雄の懐具合を馬鹿にするわけではないが、親子二人では訪れたこともないような、立派な旅館だ。
 
「すっごーい!裕樹くん、すごいね!」
「うるさいなぁ、何度すごいって言うんだよ」
「だってすごいんだもん!」

 目をキラキラさせる好美と、呆れたように耳を塞ぐ裕樹。
 初々しく仲の良い二人に、琴子はむふふっと笑った。隣に立つ直樹のジャケットを引っ張り、こそっと囁く。

「あの二人、可愛いね」
「まぁな」

 これは否定のしようがない。その中で、好美の言動が琴子に被るな、と思ったことは内緒だ。
 別に言ってもいいのだが、言うほどのものでもないと思うだけのことだが。



 
                  ************




 さすがに、学生カップルを同室にはできない。紀子は好美と同室、となれば裕樹は重樹と同室。若夫婦は当然そこで一室、ということだった。
 まあ、常日頃から「妻孝行が足りない!」と直樹に息巻いている紀子なので、当然と言えば当然の配置かもしれない。
 宛がわれた部屋は、部屋風呂のついた小奇麗なものだった。
 旅館というより、ホテルといった印象だ。
 キングダブルの大きなベッドの横には、すわり心地の良さそうな黒い革製のソファ。それは窓の方を向いて置かれ、窓の外には厳選かけ流しの露天風呂がある。
 檜のその風呂の前にはモダンな木製の目隠しがあり、外からの視線を遮っている。だが、そんなものはなくても目の前は箱根の山であり、覗くとしても動物がせいぜいだろうと思われた。
 
「す、すごい!すごいよ入江くんっ」

 つい先ほど、ロビーで好美が言ったのとほぼ変わらぬ台詞を叫び、琴子が部屋に駆け込む。
 荷物を持っていた直樹は、まるで子供のようにはしゃぐ琴子に苦笑した。

「お前って、ほんと変わらないよな」
「ええ?そう?あたしそんなに若い?」
「……」

 そういう意味ではない。
 が、あくまでポジティブな琴子はにこっと笑った。直樹も、本人がそれでいいならご勝手に、とばかりに訂正はせず、さっさと荷物を片付け始める。
 訂正して相手をするのが面倒、というのが正直なところだが。

「ね、ね、入江くん」
「あん?」
「二人でお泊りするの、久しぶりだね!」

 旅行、となると確かに新婚旅行以来かもしれない。一応、慰安旅行があるにはあったけれど、あれはプライベートというものではないから。
 そう言って嬉しそうにベッドに転がる琴子に、直樹はゆっくりと覆いかぶさった。

「え!?」

 パタパタさせていた足を止め、琴子が驚いて直樹を見上げる。
 直樹は秀麗なその顔に色気を滲ませて、まるでソノ時のように琴子を見つめていた。

「誘ってんの?」

 琴子の全身が赤く染まる。
 大きな手がさわさわと琴子の体を撫で、甘さを乗せた声が囁いた。
 そんなつもりのない琴子は、真っ赤になって慌てるしかない。

「え、あの!違うの、そういうんじゃなくって……えっと、そのっ」

 嫌だってわけじゃないのよ、と言いながらも直樹を押し返そうとする琴子に、彼はぷっと吹き出した。
 言われなくても、ここで盛るつもりはない。
 二人で来ているのならまだしも、今回は家族も一緒なのだ。

「ばーか、冗談に決まってるだろ。大浴場で待ち合わせだろうが」
「……あ」

 かぁああ!と琴子は頬を染めた。
 直樹の冗談を真に受けて、見事に反応してしまったことが恥ずかしくてならない。大きな目を潤ませて直樹を睨み、ぷいっとそっぽを向いた。
 
「入江くんの意地悪!」

 くっくっく、と笑いを堪える彼が、どうしようもなく小憎らしかった。







                   ◇◇◇






 高級旅館だけあって、大浴場も豪華だ。内風呂も露天風呂も豪華で、琴子だけでなく好美と紀子も目を輝かせている。
 滅多に味わえない非日常がそこにあり、三人は大満足だ。
 三人は体を清めるとまず内風呂を楽しみ、それから露天風呂へと繰り出した。
 ごつごつとした大きな岩に囲まれたそこは、どうやら男湯の方とは高い柵で区切られているだけらしい。
 
「パパー?」

 紀子がそう声を張り上げると、柵の向こうから「なんだ~い?」という間延びした返事が聞こえてきた。
 
「良いお湯だよ~。男湯はわしらしかいないんだ~」
「まあ、こっちもそうよ」

 何も柵を挟んで会話をせずとも、と子供らは思ったが、そこは黙っておく。
 確かに他に人もおらず、迷惑になっているとも思えなかったのだ。
 だがそれを、子供――直樹と裕樹は、直後に後悔することとなる。

「裕樹~?好美ちゃんのお肌、とっても綺麗よ~。ぷるっぷるよ~」
「や、やだ!おばさま!」

 紀子のとんでもない報告に重なる、好美の慌てた声。裕樹はぶくぶく……と顔の半分ほどまでお湯に浸かった。
 これは数年前、琴子もやられ、直樹があれこれ言われたことと全く同じだ。
 ついにわが身にも、と裕樹はお湯で赤いのか何だかわからない。
 重樹も慌てた様子で、何故か眼鏡を曇らせている。今まで曇っていなかったのに何故、というツッコミは無用である。

「裕樹、よかったわね~。好美ちゃん、スタイルもなかなか良いわよ~!」
「きゃああっ」

 ドボンッ!
 これには裕樹が完全にお湯に沈んだ。
 紀子に遊ばれているとわかっていても、そこはそれ、多感な思春期の少年。ついでに言えば、性に興味がないわけでもないお年頃。
 なかなかの責め苦だ。
 直樹はそんな裕樹を不憫に思い眺めていたが、まだまだ彼も甘かった。
 なんせ、相手は紀子。さらに今日は、好美という行動予測がいまいち掴み切れていない少女も一緒だったのである。






前置き長くて申し訳ありません。本当は一話にまとめたかったのですが、それには長すぎて(汗)。
まずは前半のお届けです。

久々にすぐに更新できて、その時点でまだコメントが入っていなかったため、こちらのコメント欄は閉じさせていただきました。
もし何かいただける際は、1つのお話として後編の方にて頂戴できると喜びます(^^)。

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