*初恋*

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 バカップルの秘密のルール-施行編 後- 今日も噂のバカップル
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「バカップル」
バカップルライフ

バカップルの秘密のルール-ルール施行後編-

 
 バカップルの秘密のルール-施行編 後- 今日も噂のバカップル
バカップルの秘密のルール-ルール施行後編-





「琴子ちゃん、大丈夫?」
「は、はい!」
「コルセット、きつくない?腕は上がる?声は出る?」
「ど…どれも大丈夫ですっ」

 紀子の、深い深い愛情に裏打ちされた心遣いを受けながら、琴子は滂沱の涙を流したい気分でいっぱいだった。
 一体どこの世界に、姑に夫との情事の後世話をせれた挙句、その後もあっけらかんとできる嫁がいるというのか。
『お兄ちゃんは琴子ちゃんが可愛くて仕方ないのね』だの。
『あらあら、背中が…』だの。
『んまぁ!……あらあら、まぁまぁ』だのと言った思わせぶりなことまで言われるのだ。
 穴があったら入りたい。それも、浅い穴ではない。ブラジルまで届きそうな深~い穴を所望である。
 何はともあれ、琴子は靴を履くと急いで家を出ようとした。
 それを、自分も出掛ける支度をした紀子が止める。

「ああ、駄目よ琴子ちゃん!今日は送っていくから、無理しないで!」
「えっ…」
「電車で立てなくなったら大変でしょう?」

 にこにこと、何の悪気もなくそう心配してくれるのはありがたい。
 嬉しくて涙が出る―――と言いたいところだが、実際は羞恥の涙の方が先に出る。
 
「さ、行きましょ、琴子ちゃん!」
「はい……」

 ぐいぐいと手を引っ張られ、琴子は今度こそ、滔々と涙を流したのだった。






 
                                     *****************






 そうして何とか出勤した琴子は、ため息をつきながら更衣室に入った。
 勤める科は違えど、同じシフトだったらしい真里奈が琴子に気付いて手を振ってくる。琴子もそれに応えるように手を振ると、運よく空いていた真里奈の隣のロッカーに荷物を入れた。

「やだ、琴子。ツヤツヤしてる」
「……」
 
 これもまた、直樹と過ごした後はよく聞く言葉だ。 
 好きな人と一緒にいられれば幸せだし、その幸せな気持ちが肌を輝かせるんだろうと、最初は純粋に思っていた。
 どうやらそれだけではないようだ、ということに気付いたのは、桔梗に言われてからだった。
 そんな風な輝き方もあるのかと驚いたが、会う人会う人に言われる度、もしかして昨夜の事がその人たち全員にバレているのではないかと、恥ずかしくなるのは早かった。
 真里奈は人の悪い笑みを浮かべると、琴子の首についた痕を数えだす。

「1つ、2つ、3つ……あ。隠れキスマーク発見!」

 そんな、某有名テーマパークの隠れミッ○ーみたいな楽しそうなノリで見つけられるようなものではない。
 琴子はため息をつきながら、首にコンシーラーを塗った。
 残りはナース服に着替えてからだ。琴子は恥を忍んで、着ていたブラウスを脱いだ。
 途端に、ニヤニヤしていた真里奈が顔色を変える。

「せ、背中どうしたの!?」
「へ?」

 真里奈の素っ頓狂な叫びに誘われたのか、全く関係のない看護師達も顔を覗かせる。
 そして皆、一様に目を瞬かせると、顔を赤くしている。

「何?背中、どうかなってる?」
「どうって……なんか、病気みたいになってる」
「え゛っ」
「薄いピンクから、濃い紫まであるわ。うわー……こりゃさすがにスゴイわ」

 呆れたような真里奈の声に同調したのは、琴子ではなく周囲の野次馬だった。

「あれはすごいわ…」
「無理無理!」
「あり得ない~!入江先生、やりすぎ!」
「独占欲強すぎでしょう」
「い、入江先生のお相手は無理……私、いち抜けするわ~」

 琴子の羞恥心を滅多打ちにする言葉のボールたち。
 あうっ、と琴子はよろめいてロッカーに手をついた。最早、瀕死である。
 あんた達なんてお呼びじゃないわよ!という言葉すら出てこない。もっとも、そんなことを言い返せるようなら、琴子ではないのかもしれないけれど。
 野次馬達は言いたいことだけ言うと、時間を気にしてか早々に散っていく。
 残された琴子は、ロッカーに頭をめり込ませながら呻いていた。

「ま、いーじゃん。いつものことだし。さっさと着替えなよ」
「……うん」
「コンシーラー塗るの手伝ってあげるから」

 やはり、持つべきものは友達……と言うべきか。
 琴子は力なく頷くと、キスマークいっぱいの肌を極力隠すように、不自由な動きで着替えを終えたのだった。






  
 そうして、這う這うの体で着替えを終え、琴子は真里奈と別れて外科病棟に立った。
 目の前には、直樹にあれこれ指示を出されて愛好を崩した桔梗がいる。
 琴子からすると、元凶達、であった。
 何て声をかけようかと思いながら柱の陰に隠れていると、周囲に患者もおらず油断しているのか、プライベートを口にした。

「入江先生、どうでした?気に入っていただけました?」
「ああ、良かったよ。さすがだな」
「っきゃ~、入江先生のそう言っていただけるなら、もっと琴子を飾りつけますわっ」

 琴子は柱の陰であんぐりと口を開けた。

「そうだ、今度はスクール水着なんてどうです?」
「ああ、それはあいつのデフォルト水着だからいらない」
「え~?まぁ、あの子らしいっちゃあの子らしいかしら……うーん。さすが琴子ね!」

 そんな褒め方は全く嬉しくない。
 大体、スクール水着がデフォルトとは何事か。確かに同居した年のプールはそんなレベルの水着だったかもしれないけれど、さすがにスクール水着で遊園地のプールには行かない。
 琴子はがつん!ぷしゅぅうう~~…と柱におでこをめり込ませた。
 その音に気付いたのか、直樹が足を止める。

「…何やってんだ?」
「いりえくん……」

 腰に手を当てて呆れたように見下ろす直樹と、その背後で笑っている桔梗が恨めしい。
 琴子は涙目で彼らを睨むと、口を尖らせた。

「何、キスしてほしいわけ?」
「違うっ」

 うわーん、と琴子は走り出す。
 相変わらずな直樹と、今やその僕のようになってしまった桔梗。これらから逃げ出さずに、何から逃げ出すと言うのか。
 その途中でカクンッと膝が崩れそうになったが、何とかそこは堪えて、琴子はナースステーションに駆け込んだ。

「入江さん!廊下は走らない!」

 看護師長の叱責が今日も耳に痛い、いつもの一日の始まりであった。




END




REE様のコメからいただきました、後日談です。
私の力不足により、これといった山も谷もないものですが……そこはまぁ、後日談だしオマケだしってことでお許しください(汗)。
皆様だったら、こんな生ぬる~い視線に耐えられます?(^m^)フフッ
私はムリッ(←そもそも求められてねぇって話ですがね)。


私事で申し訳ないのですが、子供が足を痛めてしまって。骨端線っていうの?なんか、損傷したとかで松葉杖生活になっちゃいました(><)
そんなわけで、しばらくお家にいるみたい。創作にかける時間、意識を今はそちらに向けねばならないので、更新ペースが落ちると思います。せっかくのイリコト月なのですが……せめて自力で移動できるようになったら更新ペースも戻ると思いますので、それまで見捨てずに待っていただけると嬉しいですm(_ _)m
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~ Comment ~

>匿名様 

>匿名様(11/19 21:10)

あ、そこは「僕」でOKなのです(^^)
「しもべ」は「僕」もしくは「下部」で、「下僕」は「げぼく」でないと出てこないのです。入江くん、琴子ちゃんと出会うまではともかく、結婚後は誰かを下に見ることはないかと思って、「下」という漢字をつけるのはどうかな?って思っちゃって。まぁ、字面と私の気の持ちようの問題と言われればそうで、「僕」も「下僕」も、意味は似たようなものなんですけれどもね(^^;

誤変換かと思わせてしまいましたよね。ごめんなさい。
でも、そこまで丁寧に読んでくださったのかと思うと嬉しく思いました。ありがとうございました(^^)

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>ちぇるしぃ様 

>ちぇるしぃ様

フルコース…でしたでしょ?(by紀子ママ)
それも全て入江くんなりの愛……♪モトちゃんのフォローなくして、入江くんの全部コースは成り立ちません(笑)。ほら、いつもいつも翌日の休息だけで動けるようになるとは限らないですし。その場合は、モトちゃんにかなり尻拭いが回るというか。

水着も、私もアニメを見た時はびっくりしました。何故スクール水着!?と。マニアっぽいですよねぇ。やはり放送時間が遅かったからでしょうかね??現代風に直す過程でどうして、という気がしなくもありませんが、まぁ琴子の子供っぽさを出したかったのかな、と思っております(^^;
帆立ビキニなら萌えられます!?あはは(笑)きっと白くて柔らかいだろう琴子ちゃんのお肌が必要以上に出るのは、入江くんは許しそうもないですよね♪でも見たい……間違って着ちゃったら、絶対隔離→襲うコースだと思います!そして、私もそんな風に愛され過ぎちゃう琴子ちゃんにキュンキュンです(笑)。もしそれが変態ロードだとするなら……共に走り抜けましょうっ!

>ちぃ様 

>ちぃ様

世界は広いし、もしかしたら一人くらいそういう人もいるのかな?なんて思ったりもしますが……とりあえず、身近には珍しいタイプですよね(^^;
だから睨むのに、その睨んだ顔すら可愛いということで、ちっとも本気にしてもらえない琴子ちゃん(笑)
むしろ、そんな顔して誘ってるのか?とうい入江くん。ある意味すれ違い!?
背中……誰もがぎょっとする状態って、想像できませんよね♪さすが天才、やることが人の上を行く!!(そういう問題なのか…)
西垣&桔梗ペアに続き、直樹&桔梗ペアもなかなか良い仕事をするということが判明し、私も嬉しいです(^^)

>あやは様 

>あやは様

お遊戯会が来月の頭に控えているというのに、練習まっただ中のこの時期に怪我をするこの間の悪さ……さすが、私の子です(--;
でも、基本的に意識も上半身も元気なので、うるさいこと、うるさいこと!正直イラッとしてもいたのですが…そうですよね、大人でも苛立ちを覚えるんですから、子供だってそうですよね。反省、反省。
励ましの言葉と、大事なことを思いださせてくださって、ありがとうございました♪

タイトル…(笑)!
確かに、琴子ちゃんは翌日「ルールールールー」と哀愁漂う音楽を背負ってそうですよね…ぷぷぷっ(^m^)

>naotti3様 

>naotti3様

こんばんは~!お忙しい中、ありがとうございます!
露出度の高い水着を着たら、その日はとりあえず周囲を威嚇し、もし旅行で泊りがけだったら、その日の夜は強制全部コースですね(笑)。さらにその水着はどんなに高価でも処分されてそうです。
鏡部屋の宿泊券……ぶはっ(鼻血)!!そ、それは何という羞恥プレイ!!
でも入江くん、盛り上がりそう……(笑)さすがnaotti3様、よくわかっていらっしゃる!

お気遣いもありがとうございました。
身長もある方なんですが、それに見合って体重もそれなりにあるもので……こけると同時に捻って、そこに体重かかって。幼心に憧れの「太腿の隙間」を手に入れるくらいの体重なら良かったんだろうね、なんて旦那とため息をついてるところです(^^;
今は重いものを持てない時なので、しばらくは引きこもり生活になりそうです~。

>REE様 

>REE様

ですよね、ですよね(笑)!私もムリッ!
いえいえ、お忙しい中コメを頂けるだけで十分嬉しいです♪

素敵な会で、羨ましくなりました(笑)時間も何も気にせず呑めるって、いいですよねぇ。お酒はそれほど飲めませんが、お酒の席は好きなので、想像するだけでその時間が輝いて見えました(^^)
琴子ちゃんの心の代弁、吹いちゃいました~!あはは!!きっとお腹に忘れてきた体力と羞恥心は、全て裕樹くんが持ってきてくれたんですよね。だから彼はまともに…(笑)。
バカップルネタは、大体においてシリアスになりえず、外出時に読むのは危険です。変な人になる、というお声を頂戴することも多いのですが、実は、書いている私はそう言っていただけると嬉しくて♪ふふふ……今日もありがとうございます!
でも、あの強烈キャラには勝てない気がする~!!いやいや、かなりの強敵というか、神ですよ、神!

お気遣いもありがとうございました。
今は重たいものが持てないので、重たい娘を抱えることのできない私は外出もできずに強制引きこもりなのですが、それなのに何も書けなくて、ムキーッとなってます(--;
お蔭でまぁ、エロの浮かぶこと浮かぶこと。忘れないうちに掻きた…じゃない、書きたいのですが。
折角のイリコトデー♪せめて妄想で楽しく、というお誘いに乗らせていただきます♪

>紀子ママ様 

>紀子ママ様

好きな人に愛されるのが嫌な人はいないですよね♪琴子ちゃんにとって、入江くんに…となれば拒否しきれるはずもなく。
ママくらい嫁を好きになることができたら、私も喜んでお世話するのかなぁ……うーん、現実には難しいでしょうかね(^^;

背中が桜吹雪!それはあれですね、遠山○金さん的な!

邪魔者A「あんたが入江先生に愛されてるって言うなら、証拠見せて見なさいよ!」
邪魔者B「そうよ、そうよ!」
琴子「そんな…証拠なんて!」
入江お奉行「なら目に物見せてやるよ!(都合良くワンピースな琴子ちゃんの背中のファスナーを下ろし、桜吹雪なキスマークを見せる」
邪魔者A&B「ああっ、あれは!」
琴子「きゃあ~///!」
入江お奉行「裁きを申し渡す。琴子と勤務交代一週間分!」(注:再び全部コースをやらかすためです)

…みたいな?場所がどこか、なんて突っ込んじゃ駄目です…ええ。

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

>moko様 

>moko様

お気遣いありがとうございます~(涙)!もうホントにあの猿……自らの重みを考慮せずに飛び跳ねるから!
いえ、言葉はちっとも悪くないと思います♪とりあえず、私は何も気にならず、むしろありがたくて…!!

ママは嫁の世話をするのが大好きだと思うので、むしろ率先して行ってくれると思っております♪きっと、仕事に出かける前にちょっとキッチンに顔出して「お袋、琴子よろしく」とかだけ言い残してるんですよ。でもって、ママはそれだけで全てを察して、スキップで二階に向かうという。これ、ガッキーがやると「この変態め!!」ですが、何故か入江くんなら許されるという世の不条理(笑)。

そして、ネタですか!?残されたあの美味しそうな材料……あれ、moko様の手で見せていただけるとか!?
っきゃ~~~、見たい、見たいです!!!け、献上品が必要であれば……頑張って妄想しますので、仰ってくださいね(>▽<)
妄想を刺激するなんて言っていただけると、嬉しくて仕方ありません♪ありがとうございます!あのぅ、先ほどちぇるしぃ様から素敵妄想をいただきまして……次は、赤いランジェリーでクリスマス☆なんていかがでしょう!?
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