*初恋*

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 バカップルの秘密のルール-ルール施行後編- バカップルの出産模様
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「バカップル」
バカップルライフ

今日も噂のバカップル

 
 バカップルの秘密のルール-ルール施行後編- バカップルの出産模様
今日も噂のバカップル

(時間が経ってしまって……皆様もう、お忘れかもしれないのですが。
「バカップルを読んだ女」「バカップルの裏ページでドッキドキ☆」「バカップルに遭遇してドッキドキ☆」の続きです。番外編というべきかな?)





 その日、風子は非番だった。
 そして、そのデパートに居合わせたのは全くの偶然、悪気も何もなかったと断言できる。
 だが、そこで見聞きしたことを面白おかしく吹聴したのは……。
 ちょっとの嫉妬と、悪戯心だったかもしれない。





「っでさー、いかにもどっかのお嬢様って感じの人と、入江先生と琴子が話しててね」
「へぇ~」

 同僚に、先日見聞きしたことを話す。それは、風子の日常である。
 ましてそれが、憧れて久しい直樹と、羨ましくて仕方ないその妻のこととなれば、面白おかしく話すのは常識でもあった。
 また、この話題は皆の食いつきが良いのだ。
 注目されるのが好きな風子は、その場に居合わせた人々の視線が集中するのを感じ、軽く優越感に浸っていた。

「すごいのよ!入江先生、琴子に羞恥プレイなの!」
「え、なにそれ!?」
「なんかねー、琴子ってばその時ノーパンでオモチャ入りだったらしいよ」
「嘘!?」

 女の猥談も、けっこう際どい。
 そして、少なくともその時風子の周囲に集まった人たちは、酒の力など借りなくともその手の話題についてこれる猛者たちだった。

「入江先生は否定してたけど、琴子は真っ赤だったし。ありゃ間違いないわね」
「うわぁ…」
「入江先生、変態だったんだ~」

 あちこちから、感嘆とも呆れともつかない声があがる。
 
「あれかしら、緊縛プレイとかもしてるのかしら」
「そしたら、ローソクとかも必須アイテムじゃない?」
「入江先生はSだし、琴子は明らかにMだもんね~」

 あははははは、と笑い声が広がる。が、そんな笑い飛ばすような話題でも……ない気がするのは気のせいか。
 少なくとも、他に人のいない場所で話せばいいのに、という話題であるのは間違いなかった。
 なんせ、風子がこれを話題にしたのは、人の溢れかえる職員食堂だったのである。






                                 ******************                                       






 視線が突き刺さる。
 ひそひそ声が追いかけてくる。
 それは、直樹にラブレターを渡した日から琴子に着いて回るようになったもの。直樹にとっても同じことだった。
 しかし、今回は特に心当たりがない。さすがの紀子も、病院の掲示板にまでおかしな手作りポスターは張っていないからだ。
 間違いだろうかとも思えど、やはり気になる視線や声は、明らかに琴子と直樹を指している。
 琴子は僅かに眉を寄せ、前を歩く直樹の白衣の袖を、つんっと引っ張った。

「ねぇ、入江く…先生。なんか噂になってない?」
「…なってるな」
「あたし、心当たりないんだけど」
「俺もねぇよ」

 お手上げである。
 今度は一体、何なのだろう。琴子は首を傾げた。
 わけがわからないまま歩き続け、二人は患者たちのいない、病院関係者のみが使うエリアに入った。
 琴子はこのまま勤務終了で、直樹は医局へ向かうのだ。
 しかし、急な訪問者は本当に急にやって来た。

「見つけたー!!」

 もの凄い叫びをあげた船津が二人の前に現れたかと思うと、いきなりがばっと頭を下げたのだ。
 これには、さすがの直樹も驚いた。顔の筋肉が何も動かなかったのはさすがであるが。
 琴子の方は、わかりやすく目を剥いて驚いている。

「入江先生、いや、入江神!」
 
 ついに直樹も神へ昇格である。
 ひくっと直樹が顔を引き攣らせた。

「お願いします、ドMな僕に、どうしたら君みたいなドSになれるのか教えてください!」

 ここには患者やその家族はいなくても、病院関係者はいる。
 船津のこの叫びに、ただ歩いていた人たちも足を止めて驚いていた。

「真里奈さんに縛られるのも嫌いじゃないですが、僕だってたまには!お願いします、どうしたら琴子さんにいつもやってるみたいな、亀甲縛りとか大人の道具を使った難易度の高いことができるんですか!?」

 船津はそう言いながら、どこからともなく大学ノートとペンを出している。
 メモる気満々だ。
 これには、直樹がブチ切れた。船津が同期で、学生時代からまとわりつかれて遠慮がない関係であることも、直樹が声を荒げた一因である。
 渡辺とは違えど、一応「友人」「学友」のくくりにはなるのだろう。

「んなことしてねぇ!!お前、どこからそんなこと!」
「みんな知ってます!今一番ホットな話題ですから!」

 ひ!と琴子が悲鳴を上げた。
 そんなことが、どうして今病院で一番ホットな話題になるのか。
 
「なんでも外科の看護師の一人が、休日にたまたまお二人を見たそうですよ。そこで、君が琴子さんにそんなプレイをしていると話になったんじゃないんですか」

 くいっと眼鏡を上げ、船津が仕入れた情報を披露する。
 直樹と琴子の脳裏に、数日前、沙穂子とデパートで会ったことが思い出された。
 まさか、あれが今ここで関係してくるとは…。
 
「そんなわけで、入江、君を栄えあるドS神として崇め奉るので、教義としてドSを…」
「お前、いっぺん品川に踏まれて来い!!」

 それはいつもされてますぅ~~~、という情けない叫びを上げる船津の尻を強かに蹴り、直樹は一人医局へと歩き出した。
 これ以上、馬鹿の相手はしていられない、とその広い背中に書いてある。
 あと少し一緒に歩けそうだったのに、と琴子は一瞬残念に思ったが、すぐに自分が置かれた立場を思い出した。
 ここは、職員しかいないとはいえ、人の大勢行き交う廊下で。
 目の前ではトチ狂った船津が、とんでもないことを言っていて。
 そして、琴子は願ってもいないのに、その話題の当事者なのである。
 船津は直樹に振られてガックリと肩を落としため息をついていたが、すぐに復活すると、キラッと眼鏡を光らせて琴子を見た。

「いかがですか、琴子さん。チームドMとして、共に語り…」
「合うわけないでしょっ!!」

 そんなチーム、願い下げである。
 琴子は猫が毛を逆立てるように声を上げると、だーっと更衣室へと走って行った。
 そして残される、自らおかしな宣言をしてしまった医師。
 斗南はこれでも、地域の医療を担う中核病院である。揃う医師もなかなかに優秀な人が多いと評判の。
 ドSだドMだという変な言葉が飛び交っていても、それは間違いないのである。
 ……今は少し、信じられないかもしれないけれど。



 



 
 ちなみに、この噂が消えたのは、きっかり75日が過ぎてからであったという。
 その間琴子は、病院関係者だけでなく、患者からも『ああ、あの子が』とか『大変ねぇ…』という同情の眼差しを向けられていた。
 好意によるもので、悪く言っているわけではないのが救いと言えば救いなのだが、その居た堪れないことと言ったら!
 登校拒否ならぬ、通勤拒否になりそうなレベルであった。
 それに対して直樹はと言えば『やっぱりねぇ』やら『うらやましいぜ』などという、イタイ人を見るような眼差しか、羨望の眼差しを受け続けたという。




 まさかの沙穂子の発言が、まさかここまで尾を引くとは。
 直樹と琴子は、思いがけない影響に揃ってため息をついたのだった……。





END



コメでネタをいただきまして…(笑)。シリアスになるはずもないとはわかっていたのですが、予想以上のあほらしさ。いかがでしたでしょうか。
このシリーズ、あと1話ございます(^^;よろしければ、後日そちらのアップしますので見てやってくださいませ。

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>ちぇるしぃ様 

>ちぇるしぃ様

原作だと、ちょっと無自覚に腹黒いことをする天然?と思うこともあり、こんなことに(笑)
入江くんはともかく(笑)琴子ちゃんが不憫で…(^^;
船津くんと真里奈のエピは、完全な私の勝手なイメージです。真里奈がまた、ピンヒールが似合うんですよね(笑)わかります!
そして、もしも好美ちゃんが…というのも、ああ…わかる気がする!と思ってしまいました。
きゃーきゃー言いながら、自分の恋愛とは別次元で楽しむことができそうな気がしますよね♪

そうですねぇ、これから黒いニットなんてインナーにもってこいですよねぇ。そうなれば、黒のランジェリーだって…なければモトちゃんあたりが用意してくれそうですよねぇ……でも、黒もいいけど赤も可愛くない?なんて提案する私も変態でございまする♪

>REE様 

>REE様

クリスマスにして真っ先に更新してしまうバカップル(笑)。
皆様の記憶に少しでも残っているうちに、あの続きをアップせねば!と思い続けていたせいです(^^;喜んでいただけてよかった!

入江くんのおみ足は強いですよね(笑)ガッキーすら撃退する黄金の右足ですから、船津くんなんて軽く蹴り飛ばされたのではないかと思われます。
やっぱりREE様も、こんなことをされて入江くんが黙ってるはずがないと思います?でも…なんとなく、ですが。最終的には琴子ちゃんが辛い目(?)にあうのではないかと思われ、冷や汗モンな気がしてしまいます。
入江くんはの素晴らしいところは「俺たちは俺たち、他人は他人」と綺麗にスパーンと割り切ってくれるところかと思われるので……どうでしょうね。封印なんて、してくれたのかな…(汗)

お子様っていうか、お猿様ですね。元からダイナミックな遊びを好む子なので、すでに夏休み最終日間近の親状態になっています(--;早く幼稚園行ってー!!!という…。あう、すいません、ついヘタレたことを…。

>ちぃ様 

>ちぃ様

噂ってそうやって広まっていくんですよね。最終的に再び本人たちの耳に入る時には、全く違うお話になってたりすることも多いですし。
お嬢様は全くの悪気なくやっておられますが、風子はちょっとした悪戯心がありますから、重罪!?もう一つは、もっとあほらしいです。犠牲者は……入江くんとある方を除く全員…!?

>るんるん様 

>るんるん様

デパートですから、一人くらい!(笑)
それがよりによっての風子なのは、単なる私の趣味です。これが智子だったら、仲間内でからかっておしまいだったのに……ですよね(^^;

直樹「ほら、仕事行くぞ」
琴子「いやー!もうやだ、恥ずかしくて行けない、行きたくない!!」
直樹「お前がコソコソしたら、噂を認めるようなもんだろうが。やましい事ないんだから、堂々としてろ」
琴子「……なんで入江くんは、そうも堂々としていられるの…」
直樹「人間のデキの問題だろ」
琴子「そういう問題かなぁ……」

なんてやりとりをしていそうですよね(笑)。

>nana様 

>nana様

おおっ!!ここから愛と平和という言葉が出てくるとは…(笑)
あ、ありがとうございます!!
笑いっていいですよね♪私も最近、お気に入りのお笑い番組ばかり見ております。

>りりぃ様 

>りりぃ様

そうそう、沙穂子さんは天然迷惑娘なので、悪気は一切ないんですよね(笑)
悪気があるのは風子の方で(^^;

りりぃ様、どこかお加減悪いのでしょうか?いえ、決して個人的なことに口出しするつもりではないのですが、ようやく冬らしく冷え込むことも出てきましたので、どうか無理なさらず……ご自愛くださいませ。願わくば入江くんみたいな素敵なお医者様に診ていただけるといいですね♪

>紀子ママ様 

>紀子ママ様

ああ、やはり紀子ママ様!先にコメント欄を拝見してから視線を名前のところに移したのですが、コメント欄を見ただけて、これは紀子ママ様に違いないと思ったのです。当たりました~(^^)

琴子「うえぇ~ん、お義母さ~~ん!!!」
紀子「あらあら、どうしたの琴子ちゃん!」
琴子「かくかくしかじかで…」
紀子「まぁあ!そんなことがあったの」
琴子「もう仕事行きたくありません~っ」
紀子「頑張って、琴子ちゃん!人の噂も75日よ!そうだ、新しい噂を提供して前のを打ち消すっていう手もあるわよ!?」

こんな風に、琴子ちゃんにはママがついて、励ましてくれていることと思っております(^^)風子はともかく、お嬢に天誅……何をしてもスルーしそうな、ある意味最強(最凶)お嬢な気がするのですが、大丈夫でしょうか!?

>ひまわり様 

>ひまわり様

沙穂子さんは悪意なく爆弾を落とし、風子は明らかに悪意…とまではいかなくても、承知で爆弾を落とすという。
女難の相、確かに出てそうですよね(笑)神は怒ると怖いのですが、女難の相には勝てないとか!?

これを現実にしたら、いくらなんでも琴子ちゃんに引っ叩かれちゃいますよ(笑)
だから、外は歩かず家の中だけで…(って、するんかい!)♪
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