*初恋*

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「バカップル」
バカップルライフ

バカップルのYes or No-三連休-

 
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バカップルのYes or No-三連休-

※入れようと思っていた台詞を入れ忘れたので、修正しました。
入江くんが「失礼な」と言ってから後の数段です。よろしければご確認を♪(2011/06/19昼)




「入江くんのバカっ!えっち、すけべ、サイテー!!」

 西垣によるとんでもない公表が行われた日の夜、翌日が休みで癒される気満々で帰宅した直樹だったのだが、返ってきたのは琴子のそんな悲鳴だった。
 ベッドにこれでもかと積まれたクッションは、この時のための凶器だったのかと実感する。
 びゅん!と顔の横を過ぎては鈍い音を立てて廊下の壁に当たり、ぼすん!と落ちるクッションたち。
 直樹はそれらを器用に避けながら、ため息をついていた。
 部屋の奥からクッションが飛んでくるので、室内に入ることもできやしない。
 だが、琴子からすればそれは当然のことだった。変態を入れる部屋はない、ということである。

「し、信じらんない!何よ、え、SMだのなんだのって……何考えてるのよーっ」

 うわーん!と泣く琴子の声は大きい。
 当然、続く言葉も入江家に響き渡っていた。

「にょ、にょたいもりってなんだかわかんないけど、絶対ロクなことじゃないし、入江くんのえっちな願望がぎゅっと詰まったようなものでしょ!?」
「…失礼な」

 えっちな願望がないとは言わないが、そんなものをやりたいと言った覚えはない。あれを考えたのは西垣なのだ。

「お父さんのお店のメニューにもないもん!」

 当然だ。
 それでは美味しいふぐ料理を食べられるお店ではなくなってしまう。
 リビングで重雄がごふっと呻いた。
 憮然とする直樹の知らぬところで――早い話がリビングで――まったりと家での時間を楽しんでいた入江家の人々が、二階から聞こえてきた言葉にぶーっとお茶を吹く(裕樹はコーヒー)。
 真っ赤になって震える裕樹と、興奮する紀子。同じく真っ赤になりつつも、隣に座る重雄に平謝りするしかない重樹―――。
 まさかこの年になって

「すまん、アイちゃん。直樹は琴子ちゃんが好き過ぎて……その、天才とか言われてるからかな。ちょっとマニアックなんだ」

 …などというフォローにもならないフォローを入れることになるとは、思ってもいなかった重樹である。
 そんな親の苦労子知らず、直樹は部屋のドアが開いているのも気にせず腕を組んだ。
 そこでそうしていたら、声は相変わらず階下に筒抜けなのだが、頓着していないようだ。
 強引に室内入ろうと足を進める。

「お前に馬鹿って言われる日が来るとはな」
「だって馬鹿だもん!あ、あんな質問に答えるなんて……悪かったわね、ぺちゃパイでっ!なによ、ぺちゃパイが好きって!」
「遺伝だ、気にするな!」

 遺伝、と聞いて紀子の額に血管が浮かぶ。ひぃっと裕樹と重樹が悲鳴を上げ、重雄がぴしっと固まる。
 頼むからドアを閉めて、室内で言い合ってくれないものか……男性陣はみなそう思っていた。

「パパ、遺伝ですってよ。誰に似たのかしらねぇ?」
「…気のせいじゃないかい」

 苦しすぎる一言だが、それ以外言いようがあるだろうか。裕樹と重雄は内心で拍手を送った。
 二階からは相変わらず怒り心頭らしい琴子の声が響いてきていた。
 
「もうもう、入江くんなんて知らない!えっちなんてさせてあげないんだからーっっ!!」
「ばっ…琴子やめろ!」

 一番大きなクッションが、ぶんっと音を立てて飛んでくる。
 間一髪それを避けた直樹は結局また部屋の外へと追い出され、そのまま勢いよく閉まってしまった寝室のドアを見つめ、ちっと舌打ちをした。
 明日は休日で、今夜は琴子をたっぷり可愛がれると思っていただけに、当てが外れた彼の苛立ちたるやもの凄いものがある。
 何せ、この休日を楽しみに連日のハード勤務をこなしてきたようなものなのだ(大袈裟)。
 全身から不機嫌オーラを出した直樹は、そのまま乱暴にリビングに下りた。
 だが、そのリビングも空気が悪い。なんせ今の今まで上からのやりとりを聞かされた上、紀子の機嫌が絶好調で下降中なのだから。
 紀子に気を遣い、直樹に気を遣い。
 家にいるのに全く気の休まるところのなくなってしまった残りの男性陣が、おどおどと目線を交わす。
 この時、彼らの心は一つだった。

 重雄にとっては愛しい愛娘が、どんな形であれ夫に愛されて悪いことがあるはずがない。
 だから、これは琴子にとっても良いことで、結果みんなが助かる最良の策だと重雄は思う。

 重樹にとっては大事な息子の一人が、思うままに妻を愛そうというのを邪魔するような野暮はない。
 だから、これは息子にとってとても良いことで、琴子も悪いことはないだろうと重樹は思う。

 裕樹にとっては憧れの兄だが、こと、琴子に関しては半端ない思考回路を持っていることは彼が一番良く知っていた。
 隣室の彼は、聞きたくもない夫婦の密事を危うく聞き取りそうになったことが、何度もあるのである。お蔭で携帯音楽プレイヤーは大活躍だ。
 だから、その兄にとって琴子に触れられない=地獄であることは想像に難くない。だから、これは人助けだ…裕樹は思う。


 ぷりぷりと怒る紀子を余所に、残る男三人がささっと目で会話する。
 そして、その翌日。
 重樹はいつも利用している旅行代理店に言いつけて、都内のラグジュアリーホテルを予約したのだった。






                     ************




 イロイロな尊い犠牲を払った結果、琴子は何故か季節外れの少々まとまった休みを取ることになっていたらしい。
 らしい、というのは、当日の朝に直樹に言われるまで知らなかったからだ。
 当初から予定されていた休日の朝、琴子は直樹にたたき起こされ、文字通り引きずられるようにして家を出た。
 
「どこに行くの?」
「新宿」
「買い物?」
「泊まり」
「と、泊まり!?」

 聞いても簡単な単語しか返ってこない状況で、琴子はそれでも必死に理解しようとした。
 そしてまずわかったのは、すっぴんで取る物も取らず出てきたので、泊まるような準備をしてきていないことである。
 だがそう訴えても、直樹は取り合ってくれなかった。
 紀子から車を借りた車を運転しホテルに滑り込んだかと思うと、さっさとチェックインを済ませてしまう。
 大した荷物もないまま、琴子は部屋に押し込まれた。
 ゆったりとしたその部屋は、角部屋な上に窓が大きく取られており、景観がとても良かった。
 入江くん、と文句を言いかけていた琴子も思わず口を噤み、ついつい部屋を見てしまう。

「すごい…!」

 大理石調の風呂は窓に面しており、夜景を見ながら入浴することができる。
 こんな素敵な場所に泊まることができるのか、と琴子は思わず直樹の誘惑に乗りかけた。
 …が、さすがに結婚から数年経ち、何度も飴と鞭を味わってきた琴子なので勉強しているようだ。
 はっと我に返り、じとっと直樹を見上げる。
 
「まさか…」
「お前ってたまに良い勘してるよな」
「!!!」

 にっこりと直樹が微笑み、琴子の細い手首を掴んだ。
 軽く足払いをかけられ、華奢な体が抱き上げられる。琴子が慌てて目の前の逞しい体にしがみ付いた。
 一体どこの世界に、妻に足払いをかけて笑う夫がいるのか――いや、ここにいるのだが。それにしても。
 直樹は楽しそうに笑うと、ぎゅっと琴子を抱きしめた。

「そうそう、そうやって俺にしがみついてろよ」
「…入江くんっ」
「俺を避けたお前が悪い」

 ちゅ、と琴子の唇が奪われる。
 長年の癖でついつい応えてしまった琴子は、気付いた時には広いベッドに押し倒されていた。
 高い天井を見上げ、下には滑らかなシーツの感触を覚え、諦めに近いものを覚える。

「ねぇ、念のため聞いておくけど」
「…何?」

 ぽーん、と軽く宙を舞うブラジャーを目で追いながら、琴子が力ない声で問いかけた。

「一泊だよね?」
「いや、二泊」

 んー…と白く丸い乳房に口づけながら、直樹がさらりと予定を告げる。琴子が「二泊!?」と悲鳴を上げた。
 思わず足を振り上げてしまい、その隙に最後の砦が奪われる。
 僅かなチャンスを見逃さない辺り、さすがと言うべきだろうか。
 それでもジタバタする琴子に、直樹はとっておきの一言を囁いた。

「…可愛い、俺の琴子」

 下腹部にきゅんっと来るような低く濡れた声で、わざと耳元で囁く。
 琴子の動きがぴたりと止まり、眉がへにょりと下がった。

「…入江くんのえっち……」
「お前にだけな」

 琴子の声に甘えが交る。
 まだ明るい豪華な一室に、蕩けるような声が満ちて行った。






さ、エロが苦手な人はここまでで!(笑)このくらいなら微エロってことで通用しますよね(^^)
物足りないオトナなあなた様は、明後日の更新をお待ちくださいませ♪
……これもドS更新になるのかな(汗)。

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素敵ファミリー♡ 

気になっていた3日間の連休のお話を有難うございます。イリコトを支える入江ファミリーの様子に大爆笑!皆さん良く判っていらっしゃる(笑)さすがです♪そして途中の入江君の(大袈裟)は、本当は(本音)じゃないでしょうか~笑。
実は珍しく昨晩夜更かししていて一度読ませて頂いていたのですが、追加文章入って益々可笑しくなってて、さすが、ですね。楽しませて頂きました。もちろん数日後のもの楽しみに待ってます~♪桃色精神年齢お子ちゃまでも、読むのは大丈夫ですから~♡

こんばんは~! 

連続upホントにありがとうございます!
まったりと入江家のリビングでは重樹・重雄・紀子・裕樹と和んでいるというのに、2Fのけたたましさと下ネタ系の会話ときたら…琴子は、完全に分かってないね、下に丸聞こえなのを(笑)
下の4人の中で、今回重樹が思いもよらずぶっ飛ばしてましたよね。直樹=マニアック発言、出ました~!ペチャパイ好きは遺伝…肯定せずともはっきり否定もせず!いや~、今回の重樹、サイコーです!おまけに何とも息子思いで、ホテルを用意!さっすが~、社長!紀子に気を遣い、直樹に気を遣い、ホントお疲れ様です。

>匿名様 

>匿名様

その一言が確かにすべてを物語ってくれました!
満足していただけるよう、入江くんにも頑張ってもらいます♪

承認待ちコメント 

このコメントは管理者の承認待ちです

>ちぃ様 

>ちぃ様

はい、もれなくエロですが(笑)
っていうかちぃ様!入江くんによる調教をご期待していただけて嬉しいです~!入江くんもにやっと笑っていそうです(^m^)
お察しの通り、琴子に拒否されたのはかなり心外だったようですから…琴子に頑張ってって伝えておきます!

貧乳好きはこの入江家では遺伝です(笑)パパもさぞかしヒヤッとしたことでしょう…。

>ひろりん様 

入江ファミリーも大変みたいです(笑)上から突然びっくり発言が聞こえてくる日々なので、特に若い裕樹くんとか大変なんじゃないかと…。
そして、確かに(大袈裟)というより(本音)かもしれないですね(^m^)プッ
入江くんのせいで(というか、西垣先生のせいで)重雄のお店が変なお店になってしまうところでした。桃色大丈夫とのことで、一安心です♪やっぱり中にはいらっしゃると思うので…(汗)

>たーくんママ様 

>たーくんママ様

そうそう、まさかの二階からの爆弾投下ですよ(笑)。直樹は気にしてないだけでわかってるとは思いますが、琴子は確かにわかってないでしょうね(^^;
今回は重樹が頑張ってくれました。いつか重雄にも頑張ってもらいたいです。
いや、以前「これを重雄はどう思ってるのか?」というリクをいただいたまま、ネタを探してまして…まさか、娘がぺちゃパイであることをネタにはできまいと思ったんですが、このバカップルが生息する入江家ならありか?なんて思ってしまったり(笑)

とりあえず今回は社長が頑張ってくれたので、私はまたしても行ったこともない都内のラグジュアリーホテルを検索中です(汗)

>むさぴょん様 

>むさぴょん様

昨日のとは、本当に正反対ですよね(^^;
入江くんはどうしてこう、いつも堂々としてるんだろう…と思いますが、きっと彼がこうだから、決してぶれずに落差が激しくなるのかもしれません(笑)
楽しんでいただけたようでよかったです♪

>紀子ママ様 

>紀子ママ様

きゃ~、逆恨み(笑)!でも嬉しい…そんなに笑っていただけなんて、幸せです♪
メンズとあって、思わず某職業不詳のボイン姉妹(姉の方)を思い出してしまいました。
入江家で最強と言えばママを思い浮かべがちですが、確かにそのママすら動かす琴子が一番かもしれないですね!
3日させないために、かなり頑張った琴子ちゃんですが、残念なことにこれから返り討ちにあうようです…。
まさかの2話になりました(^^;よろしくお付き合いくださいませ♪

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>あやは様 

>あやは様

そりゃもう軽々と、ぽ~いって感じで…琴子ちゃんはきっと「ああ…あたしのブラ…」と思いながら見ていたのではないかと(笑)
天才くんの頭はよくわからないですが、仰る通り「妻マニア」(正確すぎです・笑)なのでイキイキするのも無理はないのかも。

P.S
いえいえ、わざわざありがとうございます♪もう何もせずにはいられなくって!そうなんですよね、深いモノローグってあそこくらいなんですよね。入江くんの気持ちを知るとちょっと切ない気もしますが、私も好きなシーンに入ってます♪

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>吉キチ様 

>吉キチ様

こりゃ期待に応えねばなるまい!と俄然やる気になりましたとも(笑)!
今回は陣中見舞いっていうか、むしろ「これを差し上げるんでどっか行ってください」という体のいい厄介払いが8割だと思います(^^;
だって…ねぇ?下手なこと言われて入江ママの機嫌まで悪くなったら、もう居場所ないですよ…残りの男性陣。

パパ達、とりあえず心の平和のために琴子を大魔王様に献上することにしたんですね。
親にまで妻ラブが筒抜けって、ちょっと入江くんも可愛いかもしれません(笑)。
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