*初恋*

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 目指せ!友達以上恋人未満!-5- 自由行動の夜-直樹視点-
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「長編」
目指せ!友達以上恋人未満

目指せ!友達以上恋人未満-6-

 
 目指せ!友達以上恋人未満!-5- 自由行動の夜-直樹視点-
目指せ!友達以上恋人未満-6-




 
 ホテルに戻ると、あたしは入江くんにさっき買ったストラップを差し出した。

「今日のお礼。最後、付き合ってもらっちゃったでしょ」

 それで何のことだかわったんだろう。入江くんは「ああ」と呟くと、ストラップを見た。
 きらりと光る、シンプルなストラップ。男の人でも持ちやすいと思う。

「…いらね」
「ええ~?もらってよ。お礼なんだから!」
 
 そう迫ると、入江くんは仕方なさそうに手を差し出してくれた。
 そこにぎゅうっとストラップを押し付ける。絶対受け取ってね、捨てちゃヤだよ!という気持ちをこめて。

「それね、さっきお土産屋さんで見つけて…入江くん、携帯に何もつけてないし。そのくらいなら邪魔にならないかなって」
「ふーん」
「水晶ってね、魔除けと幸運の石なんだって。入江くんにいっぱい良いことがあるといいなーって思って」
「じゃ、お前近寄れなくなるんじゃねーの」

 ひどいっ。なんであたしが水晶持ってる入江くんに近づけなくなっちゃうのよ!
 思わず睨むと、入江くんは無言でそのストラップをその場で携帯につけてくれた。
 それから、これでいいだろ、と携帯をあたしの目の前で揺らす。
 憎まれ口にムッとしていたあたしも、それを見て思わず顔がにやけちゃった。

「ありがと!」
「もらったのは俺なんだけど…ま、いいや。じゃあな」
「あ、待って。これ、来れなかった渡辺さんにお土産の八つ橋」
「いらねぇだろ、別に」

 怪訝そうな入江くんに、あたしは八つ橋の入った小さな箱を押し付けた。
 実際のところ、お土産っていうよりお礼って感じなんだけど。
 渡辺さん宛だからか、入江くんも素直に受け取る。そうして、今度こそ部屋へと戻って行った。
 シャツの裾に、あたしが握ってた皺を残したまま。
 それを見送りながら、あたしは何だか嬉しくなった。

「えへへ♪」

 ぴょんぴょん飛び跳ねるように部屋に戻ると、まだ誰も帰ってきてなくて。
 あたしは鞄の中から、そうっと携帯を取り出した。
 それに、ローズクウォーツのストラップをつける。入江くんと同じデザインの、石違いなのだ。
 さり気にお揃い!
 これならいいよね?これくらいなら、いいよね?
 入江くんも知らないけど、きっと許してくれるよね。お礼の気持ちは嘘じゃないもん。
 友達にはなれたかなって思う。
 けどやっぱり、恋人は無理。本当に恋人同士なら、堂々とお揃いのストラップつけられるのにね。
 友達以上(…になれたってわけでもないんだけど)恋人未満なあたしには、こっそりお揃いの今が丁度いい。
 あたしは、さっき入江くんがしたみたいに目の間に携帯を持ってきて、ゆらゆらと揺れるストラップを見つめた。
 ローズクウォーツって、愛の石なんだって。
 石の説明のところに書いてあった。
 入江くんにあげた水晶が、入江くんのツンツンしたものを取り払ってくれて、あたしの持つローズクウォーツが愛のパワーで入江くんを包んであげられたらいいのにな。
 そうしたら、あたし、入江くんともーっと仲良しになれるのにな。
 ストラップを見つめながらそんなことを考えていたら、廊下がガヤガヤ賑やかになって、みんなが戻ってきたのがわかった。
 
「ただいま~。あ、琴子もう帰ってるー」
「おかえり、みんな!」

 これはあたしだけの秘密だもん。
 そう思って、あたしは携帯を鞄にしまってみんなを出迎えたのだった。





              ********************





 そして、最終日の夜。
 あたしは懲りずに男子部屋へと出かけて行く理美とじん子に引きずられ、またも男子部屋の前でうろうろしていた。
 はい、白状します。
 さっそく迷子デス。
 薄情者はあいつらよ~!!ちょっとトイレ入ってる間くらい、待っててくれればいいじゃない!
 来ればわかるからって二人は言ってたけど、昨日迷ったんだよ?なんで今日迷わないって言えるのよ。
 下手にF組男子の部屋を見たら金ちゃんに見つかって厄介なことになるから、あたしは本日の目的地・C組男子の部屋を探していた。
 一応ね「きりんの間」という部屋だっていうのは聞いてたんだけど……きりんって、あれよね?
 首がにょろりーんと長い、黄色い体に茶色いブチのある子供でも知ってるやつよね?
 あれって漢字でどう書くんだろう。「臥龍」「鳳雛」とか読めない漢字がいっぱいで、どれが「きりん」なのかわからない。
 どうしてわかりやすく「パンダの間」とか「ライオンの間」とかにしてくれないんだろう。全く、不親切なホテルだわ。
 昨日みたいに入江くんに迷惑かけるわけにもいかないから、あたしはどこかに振り仮名は振ってないかと部屋の前の看板(?)を一つずつ見ていた。
 
「…おい、お前何してんの?」
「ひっ」

 ふいに声をかけられて、あたしは無様なほど飛び上がってしまった。
 振り返れば、呆れたような…と言えば随分控えめの、はっきり言って馬鹿にしきった眼差しの入江くんが立っている。
 そっちにあるのはトイレだけだから、入江くんはトイレに用があったのね。

「こ、ここ、こんばんは…」
「何してんだって聞いてんだけど。お前まさか、昨日あんだけ迷惑かけといて…」

 あたしは小さく頷いた。だって、隠したってしょうがない。
 入江くんはこれでもかってくらい盛大なため息を吐くと、とっとと部屋に帰れ、と言った。

「あたし、部屋を探してるの。きりんさんのお部屋なんだけど」
「はぁ?」
「だから、きりん。入江くんはどこ?」
「あそこ」

 入江くんが指さした部屋の前にかかっているのは……あれ、何?

「しゅすずめ?」
「……すざく、だ。馬鹿」

 そ、そう。朱色のあの字って「す」とも読むの。ふーん…ああ、入江くんの視線が痛い。
 
「とりあえず部屋に戻れば?」
「う、うん…」
「ま、今お前ら女子フロアは教師のチェックが入ってるところだけど」

 にやっと入江くんが人の悪い笑みを浮かべた。
 どうやら、ここに来る前に入江くんは上のフロアに響く悲鳴と断末魔を聞いていたらしい。

「や、やだ!ね、入江くん。きりんさんのお部屋教えて!」
「…お前、さっきから言ってるそのきりんさんっての……もしかしなくても、麒麟のことじゃないだろうな」
「ん?」

 なんか、あたしが言う「きりん」と入江くんの言う「麒麟」は違う気がしてくる。
 入江くんは首を傾げるあたしを呆れたように見ると、あたしの首根っこを掴んで歩き出した。
 そして、あたしの読めない漢字の書かれた部屋の前に連れてこられる。ここ?って振り返ると、ここって入江くんが頷いた。
 だからお礼を言おうとしたら。

「上の人数が足りませんから、絶対こっちですね」
「ええ」

 上から先生たちが下りてくる声がする!!
 あたしは慌てて入江くんを目の前の「麒麟」と書かれた部屋に引きずり込んだ。

「おい!」
「いいから、早く!」

 だって、このままじゃ入江くんも捕まっちゃう!
 あたしは入江くんと一緒に部屋に入ると、中でまったりとおしゃべりタイムを楽しんでいたみんなに声をかけた。

「先生来るよ!」

 誰かがやべぇ!と言って、みんなが布団の中に潜りこむ。
 あたしと入江くんも、と思ったら、どこの布団も満員御礼。空いてるところなんてない。
 慌てていたら、じん子が顔だけ出して押入れを指さした。え?と思っている間に、入江くんに引きずられて押し入れに押し込められる。
 下の段には布団が残っていて、あたしは残った数組の重ねられた布団に体を押し付けられた。すぐに入江くんも入ってくる。
 ぱしん!と襖が閉められて、直後、部屋の明かりが消えた。
 普通の人なら、慣れてくれば多少は見えるようになるのかもしれないけど、鳥目のあたしは暗闇の世界。
 わかるのは、背中に感じる布団の山の感触と、狭い押し入れの中で押し付けられる入江くんの存在だけ。
 外の緊張と目の前の緊張で、あたしの頭はぐるぐるだった。
 そこに、昨晩と同じく、寝てても起きちゃうんじゃないの?というような声で先生が入ってくる。

「寝てるかー!」

 懐中電灯で部屋をぐるっと見回しているらしい。襖の隙間から光が入ってきて、あたしは見つかってしまうんじゃないかと思った。
 バチッという音がして、部屋の明かりがつく。

「お前ら、甘い!!」
「きゃあ!!」
「ぎゃああ~!!」

 ああ、みんな見つかっちゃったのね…!?
 あたしはぎゅっと体を縮こませた。

「おい、もう少し奥行けよ」
「で、でも…」


 入江くんが舌打ちして、あたしを膝の上に抱え上げた。きゃあ、これってどういうこと!?
 驚いていると、入江くんが残っていた枕をあたしの後ろへと追いやって、壁を作ってるみたい。
 それからすぐに、あたし達の隠れる側とは反対側の襖が勢いよく開いた。

「隠れても無駄だ!」

 どうやら、上の段に隠れた人たちが見つかってしまったようだ。何人かがブーイングと共に出ていく気配。
 幸い、そちら側から見たら下の段は布団だけしか見えないと思う。入江くんの作った枕の壁もあるし。
 あたしは息を潜めて、目の前の入江くんのTシャツをぎゅって握った。
 怖いけど、入江くんが傍にいてくれるなら大丈夫……入江くんも緊張してるのか、あたしの肩をぐっと片手で押さえると、空いた手であたしの口を抑えてた。
 おかげで、あたしは無駄に騒ぐこともなく。
 でも、襖が閉められてからも、あたしと入江くんはそこからなかなか出られなかった。
 先生たちが「残党さがし」に躍起だったからだ。
 っもー、昨日A組の部屋の時はそんなことなかったのに!学力の差が信頼の差なのかと思っちゃう。
 襖の前を先生が通る度に、あたしはびくびくする。

「…びびってんの?」
「だって……」
「黙ってれば見つからないだろ。大丈夫だから、大人しくしてろよ」


 入江くんにそう言われて、あたしはきゅっと唇を引き締めた。
 少しでも気を紛らわせたくて、いやいやと首を振る。そうすると入江くんのTシャツから入江くんの匂いがして、あたしは安心できた。
 だって、大好きな入江くんの匂いだもん。入江くんの膝の上で、あたしは入江くんに身を任せて静かに、おとなしくしていた。

「全く、お前らは!いいか、今日は罰としてロビーで正座だ!」
 
 開け放たれた部屋のドアの向こうから、そんな声がする。良かった、それならあと少しで出られそう。
 そう思ったのに、その場でのお説教もあるのかちっともいなくならない。
 あたしは段々飽きてきて、小さく欠伸をした。さすがに布団の中じゃないから昨日みたいに眠くはならないけど。
 入江くんは、もう安全だと思ったのか、かぶっていたシーツを退けた。
 とはいえ、相変わらず狭いから満足に動けない。入江くんは舌打ちして、あたしの頭に顎を乗せた。
 …テーブルじゃないんですけど。
 
「ったく、無駄なことばっか言いやがって…」  

 生徒指導の熊本は指導の厳しさもさることながら、延々と続くお説教の長さでも生徒から敬遠されていた。
 そんな特技(?)が、今夜も遺憾なく発揮されている。
 あたしはと言うと、入江くんの口があたしの髪の毛に触れてることとか、入江くんの息がかかることとか、とにかく入江くんで頭の中がいっぱいで、外のことなんて気にしてられなかった。
 もうもう、心臓が口から飛び出しちゃいそう!
 うう……。
 どれくらいそうしてたのかな。入江くんがようやくあたしの頭の上から顔を退けて、そうっと襖を開けた。
 部屋の電気は消されて、廊下からも誰の声も聞こえてこない。
 あたしは入江くんに引っ張られて押し入れから這い出ると、そのまま手を引かれてきりんさんのお部屋を出た。
 廊下は静まり返っていて、なんだかとっても悪いことをした気分。
 そ、それになんだか…ね。入江くんの手とか唇の感触とか、残ってて。
 あたし、入江くんの近くにいたんだーって思うと、嬉しいやら恥ずかしいやら。

「お前、もう真っ直ぐ自分の部屋に帰れよ」
「う、うん」
「ったく……なんで最終日までお前に振り回されなきゃなんねーんだか…」

 ご、ごめんね。入江くん。悪気はなかったんだよ。あたしなりに、入江くんを守らなきゃって思ったんだけど。
 でも考えてみたら、入江くんは男の子だから、このフロアのトイレを使ってたっておかしくないんだから、あそこで先生に見られたって困らなかったんだよね。
 あたしったら、結局入江くんに迷惑かけてる。
 しょんぼりと肩を落とすと、入江くんがまたため息を零した。

「……ま、予想外で面白かったからいーよ。じゃあな」
「え…」
 
 入江くん、怒ってないの?あたしのこと、嫌いになってない?
 あたしが泣きそうな目で入江くんを見ると、入江くんはもう背中を向けて歩き出していた。
 その背中から、怒ってる感じは伝わってこない。呆れてるのはわかるけど。
 ごめんね、入江くん。誓って、わざとじゃなかったの。
 あたしは入江くんの顎が乗っていた辺りの髪の毛を撫でた。
 入江くんが触れてたところ……なんでかな、あったかい気がする。そこから、本当にもう怒ってないよ、もういいよと言われている気がして、あたしはふにゃっと顔を緩めた。
 だって、嬉しかったの。
 わかりやすい言葉で言われたわけじゃない。あの状況下でのことで、今こんな風に感じるのが見当違いっていうのわかってる。
 でもね、でもね。ぶっきらぼうだったけど、いーよって言ってくれたでしょ。
 あたしのこと突き出せば済んだのに、しなかったでしょ。それどころか一緒に隠れてくれて、あたしが見つからないようにしてくれた。
 あたし、忘れない。大丈夫だって言ってくれた入江くんの、わかりにくい優しさ。
 ね、入江くん。あたし、やっぱり入江くんが大好き!
 あたしは嬉しくて、幸せで、弾む足取りでじん子や理美より一足先に部屋に戻った。
 ヘロヘロになった彼らが戻ってきた時にはもう夢の中で、難を逃れたあたしの間抜けな寝顔を皆呆れてみてたらしい。
 失礼しちゃう!
 こうしてあたしと入江くんの、修学旅行最後の夜は過ぎて行った。






                 ****************


 



 帰ってきてから、入江家のみんなとお父さんにお土産を配る。
 裕樹くんはあたしが選ばなかったことにホッとしてて(失礼よね)、おばさんはあたしの選んだものを喜んでくれた。
 おじさんもお父さんも喜んでくれて、みんなでお茶を飲みながら生八つ橋を食べる。
 
「なんだか気を遣わせちゃったみたいで、ごめんなさいね、琴子ちゃん」
「そんな!あたし、その扇子を見た時にすぐにおばさんの顔が浮かんで、おばさんに似合いそうだなって思ったんです」

 実の息子がとんでもない色を指定した、とは言えずにあたしの感じたことだけを伝えると、おばさんが嬉しそうに悲鳴を上げる。
 そんなに喜んでもらえるなんて、嬉しいな。

「わしのも琴子ちゃんが選んでくれたんだろう?」
「あ、はい!この間、おばさんが湯呑を新しくしようかしらって言ってたから」

 おじさんが、あたしの選んだ湯呑でさっそくお茶を飲んでくれる。おばさんもおじさんも、ホントに優しい。
 生意気なのは裕樹くんよ!
 開口一番、お前が選んだんじゃないだろうな?だもの。入江くんだってわかった時も、これまたあからさまにほっとした顔してくれちゃってさ。
 そんなことを思い出していたら、お父さんが入江くんにお礼を言った。

「わしのは直樹くんが選んでくれたんだって?悪いね、気を遣わせてしまって」
「いえ。琴子が親父のを選びましたし」

 そうなのよね。あたしがおじさんのを選んじゃったもんだから、入江くんは買う人がいなくなっちゃって。
 別に買わなくてもよかったんだろうけど、お父さんだけ何もないってのもちょっとねぇ…?アレじゃない?
 けど、あたしお父さんの分を綺麗に忘れててお菓子を買い込んじゃって、気づいた時にはお金なくなっちゃってたのよね。それで、入江くんが代わりに買ってくれたの。
 すると、おばさんが「むふふ」と笑い出した。

「ね、お兄ちゃんが相原さんのを買って、琴子ちゃんがパパのとあたしのを買ってくれたのよね?」
「そうだけど?」

 入江くんが、何を言い出すのかと胡乱げにおばさんを見る。
 あたしもおばさんが何を言いたいのかちっともわからず、首を傾げた。

「まるで夫婦みたいね!」
「はぁ!?」

 入江くんが盛大に眉を顰めてる。
 あたしもびっくりしちゃって、どうしておばさんがそう思うのかわからなかった。

「だぁって、このお菓子だって琴子ちゃんとお兄ちゃんからなんでしょ?共同なんでしょ?」

 それは…お金足りなくなっちゃって、でも何種類か買いたかったあたしが散々迷ったことに苛立った入江くんが、いい加減にしろって怒って足りない分出してくれたからなんですが。
 共同と言われれば共同だけど、なんだかちょっと、違う気がする。
 でも、おばさんにそんな言葉は届かない。

「二人で写った写真とかないの?」
「ねぇよ!!」
「ないの?琴子ちゃん」
「…えっと」

 金閣寺で渡辺さんに撮ってもらったのが一枚だけあるけど……それ言ったら怒られそう。
 怒られるだけならまだしも、問答無用でデータ消されそう。
 咄嗟に浮かんだその懸念が懸念には思えなくて、あたしは思わず「ありません」って答えてしまった。
 入江くんがその答えを聞いて、ふんって鼻息を荒くつく。
 だって、入江くんスタスタ歩いてっちゃうから、一枚しか撮れなかったんだもん。
 それを消されちゃったら何も残らなくなっちゃう。
 そう答えると、おばさんは心底ガッカリしたようだった。
 ごめんなさい、おばさん。
 でもね。
 入江くんはシャツを握るの許してくれたし、地主神社も付き合ってくれたんですよ。
 一緒に大黒様を撫でたりもできたし……それは写真には残ってないけど、あたしは一生忘れないもん。
 呆れて物も言えなくなった入江くんを見つめながら、あたしは部屋に置いてきた携帯を思い浮かべた。
 1つだけだけど、形に残ってるものだってあるから。
 たくさんの写真はないけど、全然平気!
 ふと見れば、入江くんの胸ポケットからあたしのあげた水晶のストラップが見えていた。
 ちゃんと使ってくれてる。
 あのね、あたしも石違いで買ったんだよ。そう言ったら、入江くんは外しちゃうかな。言いたい気はするけど……我慢だね。
 いつか恋人になれたら、教えてあげる。
 それまで捨てないで、大事に使ってね。
 ね、入江くん!





 どうなることかと思った修学旅行だけど、と~ぉっても楽しくて良かった♪
 友達以上恋人未満も、なれたよね!?
 いつか、また一緒に京都に行こうね。約束ね!



 END




前後編の予定が、何故かこんなことに。
でも、イリコトの旅行って書くのは初めてだったので楽しかったです。
入江くんも青いし、琴子は相変わらずの天然小悪魔っぷりだし!
そして、直樹にただパワーストーンの原石を渡したって持ち歩くはずもなく、携帯のストラップということになりました。
琴子が迷子になった時は出ても来なかったのに(笑)
すいません、都合よくしてしまって(^^;
 
 
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*Edit ▽CO[13]   

~ Comment ~

NoTitle 

楽しいお話ありがとうございました。
毎日待ち遠しく読んでました。
いい感じに密着してたし。

ひょっとして入江ママがどっかにひそんでいるかなと思っていたのですが
いなかったみたい。 少し残念かな?

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お疲れ様でした! 

6話完結、大変お疲れ様でした。
最後の夜も…琴子、やったじゃん♡ 今度は布団の中じゃなくて押入れね♡
入江も何だかんだ言いながら琴子に触りまくり!おいしいぞ~!
もう完全に友達以上恋人未満軽くクリアじゃない?余裕で…。
ホントに高校時代のイリコトって和みま~す!
miyacoさん、素敵なお話ありがとうございました!

>せで様 

べったりまで行かず、かと言ってサラッとしているわけでもない。
高校時代の、この絶妙なくっつき具合が好きです(^^)

入江ママ、悩んだんですよ~!平気でお邪魔虫しそうですし(笑)でも、さすがにここまで来たら収集つかなくなる!!…と。その分、別の時には活躍してもらいますね!
何せ校内新聞のネタは探さなくてはなりませんから…♪

>maru様 

私も書いていて良い息抜き(?)になりました。私の手元ではあちらのお話はとんでもないところに差し掛かっているので(笑)。
次のお話は、まずは入江くん視点をアップできたらと思っております~。
青さがうまく出てくれなくて、ただ今修正中なのですが(^^;

>hiromin様 

こちらこそ、楽しいリクをありがとうございました!
私も、入江くんが琴子に惚れたタイミングっていつなんだろうとは思ってました。自覚したのは須藤さんとの一件辺りというのは多田先生の何かのコメントで見たのでわかったのですが、その前に惹かれてるから自覚したわけで……なので、こうした妄想はすっごく楽しかったです♪
ちょっとずつの積み重ねですよね、イリコトの場合は。一気に燃え盛るようなものではないのも魅力かと思っています。
思いつく限りのものを詰め込んだために、すっきり前後編で終わらせるはずが長くなってしまいました。
お付き合いいただき、ありがとうございます(^^)
確かに、これで惚れてないって言われたら…渡辺くんだって逃げ出しますよね(笑)

>たーくんママ様 

布団を書いた後に、待てよ、押し入れで隠れんぼってのもあるよね!?と思い立ちまして(笑)
入江くんが女子フロアにいるわけもなく、男子フロアでいるとすればどういう状況だろう、と考えてああなりました。完全にとばっちり。でも、琴子に触りまくりなので許してもらえないでしょうかねぇ。
高校時代のイリコトは可愛いですよね。今の少女漫画みたく、平気で一線超えないだけに、もどかしいようなじれったいような、何とも言えないきゅんきゅんさ(意味不明)があると思います♪
こちらこそ、お付き合いいただきありがとうございました!

>紀子ママ様 

琴子ちゃん好きな紀子ママ様に不整脈起こしていただけて(?)幸せです~(笑)♪
これなら入江くんも、実はキュンキュンしてますかね!?頭に顎を乗せるっていうの、私は萌えなんですよねぇ。すっごく近い気がして。琴子も「うわわ…」と思いながら幸せだといいな、と思います。
渡辺くんも琴子が嫌いだったら応援しないわけで……入江がいなければ俺が、と思ってそうですよねぇ。
これからも彼には、適度に入江くんを刺激してもらいたいと思います!

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>吉キチ様 

こちらこそ、お付き合いいただきありがとうございました!
やはり琴子の起こす色んなことに巻き込まれてこそ入江くんなので(笑)今回ももれなくセットで動いてもらいましたが…そうなんですよね、何気にイイ思いしてるんですよ、入江くん。あちこち触っちゃって。
予想外で面白い、が一体なんだったのか…えろ方面にならないよう願いつつ、直樹視点も書いてみたいと思ってます♪

NoTitle 

こんばんは
 お忙しい中お返事ありがとうございました。
予想外の番外編?・・・お時間があります時に読ませて頂きたいです。 

>吉キチ様 

GW中って妄想はできるけど書けないんですよね(^^;
奴らが公園にでも出かけている間に「掃除してる~」と大嘘ついて書いたりしてます(笑)
出来上がったら、ぜひ見てやってくださいね!よろしくお願いします(^^)
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