*初恋*

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 Likes you who do your best -3- だから君を可愛がる -前-
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「二次創作」
中編

頑張った君のために

 
 Likes you who do your best -3- だから君を可愛がる -前-
甘々な二人の続きを!!というお声を頂戴しまして、ありがとうございました!
「Likes you who do your best」の続きです。
相変わらずのタイトルセンスでごめんなさい(--;

頑張った君のために



 西垣が細井看護師長に連れ去られた数時間後。
 仕事を上がった直樹は、約束通り琴子の病室を訪れていた。
 ベッドサイドにあったテーブルを出し、琴子に何やら教えている。食事を持ってきた桔梗は、何をしてるのかと覗き込んだ。

「お食事ですよ~…って、んま!琴子ったら、看護計画手伝わせてるの!?」
「ち、違うわよ、練習よ練習!過去の事例を元に入江くんが…」

 つまり、勉強か。確かに入院している琴子が担当する患者などいるはずもない。それでも、ここまで来て勉強なのかと呆れるやら感心するやらだ。
 直樹は食事時だと気づき、広げていた勉強道具を片づけた。
 桔梗からトレイを受け取り、彼が病室をから出て行くのを見届けると、直樹はため息をついた。

「お前、アレ本気か?」
「うん!だって約束したもんね♪」

 食べさせてほしい、その希望に頷いたのは確かに直樹だ。勉強でもさせれば忘れるんじゃないか、と思ったりもしたのだけれど、無駄だったようだ。
 今の今まで鉛筆を握り、絶好調に動いていた琴子の右手をちらりと見る。最初からわかっていた嘘だが、もはや取り繕う気もないのか、忘れているのか。
 どちらにしても、琴子が期待しているのは確かだ。
 直樹は諦めて、琴子の口にご飯を運んだ。

「あ、待って。おかかのふりかけ!」

 味気ない病院食のお供にと、紀子が置いて行ってくれたビン入りのふりかけを振りかける琴子。
 じゃあ、と思ってお茶碗を手にすれば。

「その前にお茶が飲みたいな」
「………」
「次はお味噌汁がいい!」
「…………」

 どうやら大人しく食べさせてもらう気はないらしい。
 
「琴子、お前…」

 いい加減にしろよ、と続くはずの言葉だったが、琴子があんまりにこにこしているものだから、怒りの矛先を失ってしまった。 
 はあ…とため息を零し、直樹は黙ってご飯を琴子の口に押し込んだ。

「お味噌汁って言ったのに」
「食いながら喋るな」
「…ふぁい」

 もごもごと小さな口を動かし、琴子がご飯を飲み込んだ。
 口の中が空になると、琴子がまた口を開ける。まるで雛に餌をやる親鳥の気分だ。
 そうして黙々と食事を取らせると、直樹は水を突き出した。
 それくらい自分でやれ、という意味だったのだが、琴子はにこっと笑うと少し唇を開けて待っている。
 コップを傾けることすら、やるつもりはないらしい。
 血色の良い唇の奥に綺麗に並んだ白い歯列を見つけて、直樹はくらりとした。何度かシチュエーションで琴子をからかったことはあるが…。

(ミイラ取りがミイラになった気分だな)

 白い喉が水を呑んで上下する様を見つめながら、直樹はそう思った。
 食欲と性欲って似てるよな、なんて今この場では役にも立たないことも考える。
 そうでもなく、ここが病室でもなかったら――間違いなく、あの華奢な体はベッドに沈んでいたに違いない。
 琴子の綺麗な栗色の髪が、真っ白なシーツに広がるのを見るのが直樹のお気に入りだから。

「入江くん?」

 水でしっとりと濡れた唇で、琴子が直樹を呼ぶ。不思議そうに見上げるその目に、直樹が今抱えているような色は見えなかった。
 
「んむ?」

 直樹はゆっくりと琴子の唇を指でなぞり、拭った水気を自分の唇に運ぶ。艶っぽいその動作に、琴子が赤くなった。
 それが面白くて、直樹は何度もその動作を繰り返す。
 何度も擦られた唇が赤く色づいて、ぽってりと熱を持ったように感じられた。じんとした痺れも走って、琴子の目が潤む。
 触れられていない全身までもが、その痺れに侵されていくようだった。

「…ひりぇくん……」
「琴子」

 琴子が目を閉じるのを合図に、直樹は唇を重ねた。
 病院だからと、ここまで我慢してきたせいで止まらない。
 角度を変えて何度も繰り返されるキスに、琴子は知らず直樹に縋りついていた。

「あっ……ふぅ…」

 無機質な病室にはおよそ相応しくない声を琴子が漏らした時、ようやくキスから解放される。
 口の端から零れた唾液をぺろりと舐め取られ、琴子は小さく震えた。

「退院したらまた甘やかしてやるよ」
「あ……」

 直樹の切れ長の目が細められ、じっと琴子を見つめる。その目に琴子は弱かった。
 全身が泡立ち、胸の奥や下腹部がきゅんとなる。自分ではどうしようもない甘い疼きだった。
 このまま願ったら、最後までしてもらえるんじゃないだろうか。はしたないと思いつつも、琴子がそう思った時、直樹がぱっと体を離した。
 直後に、コンコンとドアがノックされる。

「琴子ちゃ~ん、お兄ちゃ~ん。お邪魔虫よ~」

 明るい笑顔で、紀子が入ってくる。琴子は全く気付かなかったが、直樹はどこからか気付いていたのだろう。
 呆気にとられる琴子の横で、いつもの冷静な顔になった直樹がしれっと足を組んで座っている。
 けれど、琴子は聞き逃さなかった。
 あれこれ話しかけてくれる紀子の声に紛れるように、直樹が呟いた声を。

――…ったく、ほんとにお邪魔虫だよ。

 それが何故だかツボにはまってしまって、琴子はぷーっと吹き出す。
 紀子が不思議そうに琴子を見た。

「なぁに?琴子ちゃん、どうしたの?」
「い、いえ…なんでも……ふふっ」

 じろっと直樹が琴子を睨むけれど、忍び笑いは止まらなかった。 
 


 琴子は知らない。
 この時食らったお預けはこれ一度きりではなく、退院まで何度も同じ状況になることを。
 そしてそのせいで、退院後にそれはもう丁寧に「甘やかして」もらえることを。
 骨折はもちろん、体力の方も今のうちに回復させた方が身のための琴子なのだった。


END



甘いお食事タイムだけを切り取ってみました♪
もっとベチャベチャ(イチャイチャ+ベタベタ)させたかった気もしますが、同じく続編でやりたい放題してるカギ付きの方の作成で食傷気味で(笑)いや、私の問題なんですけども…。
ですので、そこはかとなくエロ臭いのはカギ付きと並行して書いていた名残(?)です。
続きを希望してくださった皆様、楽しんでいただけましたでしょうか?楽しんでいただけてるといいなぁ…と願っています。
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~ Comment ~

NoTitle 

miyacoさん、続編upありがとうございま~す!
琴子に「あ~ん」してあげたんだね。えらいぞ、入江~!
紀子ママが「お邪魔虫よ~!」って言って入ってくるの、サイコー!そんでもって「ったく、本当にお邪魔虫だよ!」っていう息子のつぶやきも絶妙です(笑)
それにしても、甘々ムードから、ママが入ってきた途端、涼しい顔が出来ちゃう入江は・・・コントロール抜群だね!

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

可愛い!! 

や~ん、可愛いです、可愛いです、琴子ちゃん!!
お口を開けて待っている様子とか、水をコップすら持つことしないところとか!!

こんなに可愛い琴子ちゃんを前に入江くん、よく我慢したね!!

入江くんのボソッと呟いた「お邪魔虫」、きっと琴子ちゃんすごく嬉しかったでしょうね!
二人きりなことを楽しんでいるのは自分だけじゃないんだって!!

可愛くて甘いお話、ありがとうございます!!

あ~これで今夜はぐっすりと眠れます♪

>たーくんママ様 

書きながら原作絵を思い浮かべてました♪内心デレデレだったらいいのに、と思いながら(笑)
きっとナースステーションで名前を書いた時に、他の看護師さんから「今入江先生がいらしてますよ」とか
聞いてきたんだと思います。で、あの「お邪魔虫」の台詞になる、と。
人前で…というより、ママの前でデレを披露する入江くんって想像できないんですよね。赤の他人に見せつけるのは想像できるんですが(笑)なので、彼のコントロールは世界屈指の技術が使われてると思います。ふふっ。
コメントありがとうございました!

>吉キチ様 

こんにちは!
もうもう、コメント見た瞬間に「ぷーっっ」って吹いちゃいました(笑)!!このCM見ただけで思い出しそうです…!

病室の前で、声をかけるタイミングを計ってたりするんでしょうかね。確かに、これがママではなく西垣先生や啓太だったら、堂々と見せつけるコース決定ですよね!どっちも琴子にちょっかい出してますから、直樹の中のブラックリスト上位に挙がっているはず。
この後、おいしく召し上がられる@退院後の自宅、というのもあるのですが、琴子ごめん!という感じです~。

まさに♪やめられない とまらない♪
そんなイリコトが大好きで、本当にもうどうしようかと思ってます(^^;
コメントありがとうございました!

>水玉様 

こんにちは!
まるで小鳥みたいですよね、こういう描写をしていると♪入江くんも内心デレデレなんだろうな、と思うと楽しくて楽しくて。
今この場で我慢しても、当然カギのついたお部屋行きにもなってると思います(笑)

琴子って、入江くんがどれだけ惚れてるか自信がないので、こういう小さなことで大きな喜びを感じてそうですよね。そして、入江くんはそんな琴子が可愛くて仕方ないのかな、なんて。

これで眠れるなんて、水玉さんにそう言っていただけるなんて、もったいないくらい嬉しいです(>▽<)
甘いのを書くと背中がこそばゆいんですが、耐えて書いてよかった~♪なんて。
コメントありがとうございました!

>紀子ママ様 

こんにちは!
原作の琴子を思い浮かべながら、可愛いと思いながら見ていただけたらいいな~って思いながら書いたので、そう言っていただけると嬉しいです♪

シフトのすれ違い+入院生活分なので……それはもう大変な甘やかし方ではなかったのかと思われます(笑)
休養は大事ですよね、ええ…(^m^)ププッ
次をこの続きのカギつきにするか、まっとうな(?)ものにするか迷うところです~(^^;
コメントありがとうございました!

拍手お返事 

>naotti3様

こんにちは!
甘い入江くんを書くと、反動で(?)R18を書きたくなるから不思議です(笑)
こんな入院生活なら大人気だと思います。私も入江くんにご飯食べさえてもらえるなら、むしろ進んで骨折しちゃうかも!ナースステーションでも大騒ぎだったと思います。あの入江先生が琴子さんにご飯食べさせてるって。退院したあとは…ふっふっふwww
コメントありがとうございました!



>TOM様

そうなの~、序章の甘々挟んだよ~。その方がR18に持ち込みやすくてwww
調教は一日してならずwwwでも、入江くんなら一週間あればある程度仕込んでそう、とか思うんだけど(笑)
もう書いてて絶好調で、入江くん止まらなくて。次もコメントくれてるよね!R18話の裏話はのちほど!!
コメントありがとうね(^^)
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